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//Hachiouji Castle 1-1 (at 2004 Winter) / Chapter3//・・・それは頭上にいた・・・。頭上に赤いものが無数にいた。それは苦しみ、もがきながら死んでいった、霊なのだろうか。 そのとき、鈍感ないのひろくんは「鳥居になにかあるんじゃないかー!!」とかいって鳥居を撮っていた。 しかし、それには何も写ってはいなかった。それもそのはず、それはおそらく私達の頭上にいたのだから・・・。 そんなことも知らずに、いのひろくんは「もう、なんにも撮れへん。もう、潮時や。かえろう。」しょうがない、帰るしかないのか・・・。 滝にも行けなかった。橋にも行けなかった。心霊写真も全然撮れなかった。 悔やんでも悔やみきれない思いが私の中にはまだあった。 八王子城跡の看板(?)らしきものが遠く、小さくなりかけたとき、私の中で渦巻いてた思いが行動に出た。 ひとりでも行ってやる(そこまでは思ってない)。「ちょっと、まっててやー」そういい残し、私は案内板のほうに走っていく。 そこで、滝や橋があるところを調べる。さっき、私達が行った道とは全然違う道だった。 私の中の冒険心が駆り立てられる。少しそっちのほうに行ってみた。 すると・・・橋がある!!曳橋ではないものの、橋がある。その橋に近づいた(もちろんひとり)。足がすくみそうだ。 何かが橋の下から手を伸ばしてきても、なんら不思議もない。半分まで行ったところで、私は引き返した。 そして、2人の仲間たちを呼んだ。曳橋にもしかしたらいけるかもしれないという思いが、希望が湧いてきたのだ。 地図で調べる。「・・・あぁー、だめや。遠すぎる」その希望が一気に打ち砕かれる。 それでも、諦めきれない私は、ひとりで進んでみる。闇が手招きしている。確実に何かがいる。すごい威圧感だ。 それより、さっきから気になっている。震えが止まらないのだ。背筋も冷たすぎる。いや、冷たいだけじゃない。違和感がある。 言葉では言い表せないほどの違和感。私が戻ってくると、ひまつぶしにデジカメを撮りまくっていた、いのひろくんがいた。 「どれどれ・・・」と撮った画像を見てみる。 「・・・・んな、なんじゃこりゃー」←まぢでいってるから そんな馬鹿な。私としんやくんは目を疑った。無数の光の線がくねくねしながら浮遊してるのだ。 「おい!なんでこんなもの撮れてるんだよ!!」と、私は少々興奮気味で言った。 「えぇ!?これってただの光じゃないん?」お前はどこまでアホなんだと言いたくなった(言い過ぎ)。これがただの光ならこんなにすごい発見は無い。ノーベル賞ものだ。「光の原則をしらないんか、おまえは!!光は直進しかしないんだよ!!!」 ・・・。唖然である。そのとき、いのひろくんの目から「本当に霊がいたんだ」というのがはっきり読み取れた。 私は周りを見渡す。確実に何かがいる。暗くてよく見えないが、相当の数であろう。 今までには感じたこと無い恐怖を感じた。それと同時に「心霊写真が撮れるのか!」という強い思いが湧いてきた。 「おいおい!!やばいよこれ!!!」 突然そんな声がした。その声の主はいのひろくんだった。デジカメの画像を見る。・・・、 やばい。赤い、なにか炎のようなものが私、しんやくんの体を取り巻いている。赤いといったら、かなりの強い怨念を表しているのだ。 しかも、それが尋常じゃないほどたくさんある。これは危険なのか。しかし、ここで引き下がるわけにはいかない。 震えが止まらないのは、このせいであろう。私は必死にシャッターを押し捲り、残量ゼロにした。 それまで、いのひろくんが写真を撮りまくっていたのだが、とてつもないほどの怨念が写りまくっていた。 そのころ、私はというと、震えがピークに達していた。もう、無理だ。持ってきていた、線香と塩をかばんから出した。 線香をたく。たくさんたいた。しんやくんは〇〇(企業秘密)の力だ!と言って、頑張っている。 私は塩をかける。そのとき撮った写真もすごい。これが一番すごいか。炎のようなものが勢いを上げている。 とてつもない写真だ。痛み、苦しみ、憎しみ、悲しみ、いろいろな感情が伝わってきた。 写真を逆さにすると人の顔のような形になっていた。悲痛な叫びをあげている様だ。 もう、写真撮影は打ち切り。私達が座っていると、みるみるうちに霊が集まってくる。 しかも、私達ではどうやっても太刀打ちできないほどの強い怨念。八王子城跡を後にした。 だがまだ、霊は私についてくる。 それもそのはず、あんな応急処置程度の清めなんぞ、ここに住んでいる霊には効かないだろう。 私はあきらめた。ついてくるのを承知でこのツアーを考えたのだから。今もついているのだろうか、その霊は・・・。 それは読者のみなさまにご想像をお任せする。 この「八王子城跡エンジョイ大作戦」、クライマックスになってやっと楽しませてくれた。 いや、恐怖が限度を越えていて、今までの恐怖感が麻痺していたのかもしれない。 滝にいけなかった。しかし、この土地に人間ではない何かが存在することはわかった。 科学的に証明できないもの、それを肌に感じた一日だった。 この旅には少々悔いが残った。また行かなくてはな・・・。こんどは生きて帰れるかはわからない。 帰りに星空を見た。とてもキレイだった。多すぎるほどの星の量。オリオン座がきれいに見えた。 こんなキレイな土地で、400年前一体何が起こったのだろうか。人間をここまで苦しめる戦い。 そんなの私達には想像できないだろう。しかし、少なくともその苦しみ、悲しみ、憎しみの少しは感じることができた。 このキレイな夜空は400年前にもあったのだろう。なにかそんなことを考えると、物悲しくなってきた。 あの戦いと、このキレイな星空の対称的な記憶が私の心に、今、深く刻み込まれた。
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